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ローメン総説その2 ローメンの分化 [伊那市ローメン]

 ローメンは2種類のタイプに大別される。
 萬里を祖とする「スープ風」と呼称されるスープの多いタイプと「焼きそば風」と呼称されるスープの少ないタイプである。後者は伊那市駅前の「うしお」が元祖とされる。
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 初代の兄が戦時中に満州で覚えた料理を持ち帰りアレンジしたそうで麺、キャベツ、マトンを炒めてソースで味付けする。
 スープ風ローメンと同じような材料を用いながらも方向性の異なる料理にもローメンの名称が使用されたためローメンの定義に混乱が生じた。
 しかしながら2系統に分化したことでヴァリエーションが広がり現在見られるような種々多様な味わいが生まれたことは否めない。
 実際は両者の中間の調理法を駆使している店舗もあり完全には区別できない。
 ローメンのもう一つの特徴として客が自分の好みで調味料を追加する点が挙げられる。多くの店舗でソース、酢、唐辛子、大蒜の摩り卸、胡麻油を常備、変り種としてマヨネーズ、カレー粉、辣油等を使用できる店舗がある。
 初めての客は種々の調味料をどう使用して良いか判らず途方に暮れてしまうかも知れない。焼きそば風のローメンは比較的味付けがしっかりされており初心者にも取り付きやすいはずだ。スープ風のローメンはベースの味付けがしっかりされている店舗からローメン体験を始めて行くのが良いだろう。

 現代のローメンは無秩序の状態にある。どこまでをローメンに含めて良いのかも今もって明示されておらず、ローメン店の店主も悩んでいるのが現状だ。
 オリジナルの服部製麺所の麺を使用していなければローメンとは呼べないかと言うとそうでは無い。実際にローメンズクラブ加盟店でも独自に中華麺を蒸して使用している店舗がある。
 羊肉を使用していることが特徴の一つではあるが、羊肉の独特の匂いや癖が苦手な人が増えているせいか最近はマトンの代わりにラムや豚肉での提供をする店が増えてきている。
 とある店主は「マトンを使っているのだけが本物のローメン、豚肉を使ったりするのは紛い物だよ」と言い切る。豚肉にすると確かに食べ易くはなるがマトンより野趣が薄れる。最初は豚肉でも良い。ローメンそのものに慣れたら是非マトンで味わってほしい。
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